『once ダブリンの街角で』



よいです。


好きです。


この映画。






全体を通して、これといった盛り上がりはないのですが、なんだろ…、
バリバリの俳優さんではない2人の自然な感じ。

とてもよいです。








音楽も素晴らしい。


後で分ったのだけど、二人ともミュージシャンなのだとか。


ストーリーともリンクしてる音楽。


アコースティックの音が、沁みます。



うん、サントラ、買お。









「散歩とか、珈琲とか…。」

深い言葉です。
彼の発する、んにゃ、発するまでの、この言葉に含まれるいろんな気持ちも、自然に伝わってきます。






映画、初出演のマルケタ・イルグロヴァさん。



壊れた掃除機を、ペットのように連れて歩く姿は、
なんともいえなくキュートです。

そっけなく、でも、温かく、とても不思議な距離感を、
とても自然に演じていました。




2人が親父さんのヴィンテージバイクでデートする場面。

故郷に残した夫のことがまだ好きなのかと、彼がチェコ語で聞いたとき、
彼女は笑顔で、何かをチェコ語で答えるのだけど、それは最後まで
謎のまま。




2人の間にあるものが、愛情なのか、友情なのか、そのどちらでもない
特別なものなのか。

ラストの、ピアノを弾く彼女の笑顔でも、ボクにはそれが分らなかったなぁ。


でも、だからこそ、この映画がおもしろいと思えたのかもしれない。





主人公が、ロンドンに旅立つ前、父親と話をするシーンが、
いちばん好きなシーンです。





このときの2人も、とても自然なので。




いろんなハーモニーが、詰まってますね。







いや、夏休み中、もう一回観るな、これ。


買うかもな、これ。






うん。

いい作品に出会えました。